|
KAH 壬生町 2008年5月竣工
|
敷地は河岸段丘上にあり、道路を挟み西側には河川や田園地帯が広がっ
ています。
敷地内の高低差を生かし、下段に駐車場と地下室扱いの書斎を設け、上段レベルを住居ゾーンとしました。
書斎からは視線と同じ高さで愛車が望め、リビング&デッキからは西に広がる田園が見渡せます。
住居部分にはH=2.4Mと一定の高さをもつ三連引戸を連続して配しています。
各居室は南北に平行な壁によって仕切られ、東側から順に室内床レベルが加算されていきます。
一定の窓高に対し、床が高くなっていくことで、場に合わせた開口部高さが設定されます。
例えば子供室の窓はH800から、和室はH600から、というように。
リビングにおいて床レベルはデッキレベルと同一になり、いつのまにか外部と連続することになります。
コンクリートによる基壇と木部の切替、極限まで薄くした屋根など美しく見せるための技術を駆使しています。
節度ある端正な形態、高低差を利用した空間の劇場性と連続性を強く意
識した住宅です。
pic01 前面道路より建物本体を眺める。薄い屋根、基壇と鉄骨、
サッシの取合に注目。
pic02 前面道路より建物本体を眺める。(夜景)
pic03 デッキより建物本体を眺める。均等に割られ、連続する開口が特徴。
pic04 前面道路より東面を見る。駐車場の奥に植栽、さらに奥に
寝室が見える。
pic05 玄関を見る。タモ練付材と同出目地水平ラインが強調される。
pic06 リビングに連続するデッキより西側の田園地帯を眺める。ちょうどこの方向で花火が催されるそう。
pic07 LDK入口より同室を見る。住み手の視線を一致させるた
めに小さな高低差を設けた。
pic08 リビングより東側を望む。H1800で止められた壁、奥まで連続する天井が特徴。
pic09 ダイニングキッチンを見る。生活の気配を隠すよう大きな扉で全てが隠されている。
pic10 和室より廊下を通してコートを望む。廊下、コートに向け
て20cmずつの段差が設けられている。
pic11 地下書斎よりガレージを望む。椅子に座った時に視線が車の中心にくるよう床レベルを設定した。
pic12 寝室。天井高を押さえ落ち着きを生むと共に、充分な収納を確保している。
pic13 玄関ホール。出目地により水平ラインが強調され、劇場性
の演出を試みた。一部収納扉となっている。
pic14 和室から南側を見る。連続するサッシに腰壁が生じている。
pic15 子供室北側を見る。風抜けのために廊下の上部に位置する処に小さなロフトを設けている。
pic16 浴室よりコートを見る。小割タイルによりスケールを調整。窓の向こうはシャラの木。
DATA
基準法上床面積 65坪(車庫部分・デッキ下車庫部分含) 敷地面積 130坪
建築設計監理;STUDIOPOH RC部分構造設計 小林構造設計室
施工者;中村建設株式会社(宇都宮市中央/相見積)
2005年10月設計契約 2007年9月着工 2008年05月
写真;エネックス写真事務所 鈴木康彦
STUDIOPOH
|